記者発表INDEX
松江市長定例記者会見内容

日時:平成18年5月9日(火)

(資料)


 平成18年4月22日〜5月1日の期間、フランス共和国へ市長をはじめとする公式訪問団を派遣した。
 フランスにおいては、原子力エネルギー関連施設の視察、松江市・パリ市共催の「パリ牡丹祭り」記念式典の出席、関連団体の訪問等を行った。


○松浦市長 先月の下旬からフランスの方に10日余り行ってまいりましたので、それの帰国報告と、連休中の主な施設についての入り込み客について申し上げます。

1.フランス共和国の帰国報告
 今回のフランスへの訪問の目的は2つありまして、一つは、フランスの場合はいわゆる原発の先進国ということですので、フランスの原発の、特にMOX燃料の工場と、そのMOX燃料を使った原発の施設、それから原子力庁の今の原子力行政についての考え方、こういったフランスの状況をお聞きするということです。もう一つは、これまでパリ市との間でボタンを通じたいろいろな交流をしてきましたが、パリ市の方からのいろんな申し出がありまして、今回、共催で牡丹祭りをするということになり、その関連で、牡丹祭り、それからジャーナリストとの会談だとか等々やらせてもらいました。これについての話をさせていただきます。

(1)フランスの原子力発電所、MOX燃料についての状況
経過とか意義、目的というのは資料をごらんいただければいいと思いますが、特に先ほど申し上げましたように、フランスの場合は原子力発電所、日本の場合は発電量の大体3割というのが原発によるものですけれども、フランスの場合はそれが約8割という、非常に高い水準になっています。これは圧倒的に世界の中でも高い水準ということですので、そういう意味でも原発についての先進国ということが言えるわけですが、MOX燃料の使用実績というものも世界最大ということでして、プルサーマルについても先進国ということが言えようと思います。
 そこで、今回、4月23日にフランスの方に着きましたが、翌日、早朝からアビニョンという、南の方に町がありますが、その近辺にあるメロックス工場と(ここはMOX燃料の加工工場)、そこでのMOX燃料の精製過程であるとか品質管理、それから品質検査体制、特にそういった品質管理について視察をしました。
 それから、その近くにトリカスタンの原子力発電所というのがありますので、ここで、これはいわゆるMOX燃料によって運転をしているところですが、プルサーマルの安全性ということについて視察をしました。
 4月27日、これはパリですけれども、フランスの原子力庁で原子力政策についてお伺いをしてきたということで、立脇議長とともに視察を実施しました。
 まず、メロックスのMOX燃料工場ですが、一番特徴的なのは、ここのメロックスではいろいろ事故がありましたイギリスのBNFL社と異なりまして、材料の混合のやり方というのが2段混合法ということ。これが非常にすぐれたものなのだということを強調していましたけれども、均質性というものを確保しているということで、若干専門的な話ですが、プルトニウムのスポット、いろいろ固まりができるという問題も、これによって解決をしてるということがありました。
 それから、品質管理ということは、3段階によって管理をやっていました。製造部門、管理部門、それからいわゆる製造依頼者の立ち会い検査。こういったものによって万全を期しているということです。それによって、そうした品質管理について何かトラブルがあったということはないと言っていました。
 次は、トリカスタンの原子力発電所ですが、ここでは4基のプラントがありまして、すべてMOX燃料によって稼働していました。大体10年くらいの実績があります。ここでいろいろ話があったのは、特にプルサーマルの導入について、地元の方の特に大きな反対とか、そういうことはなかったということでした。それから、この10年間、特に大きな事故というものも起こっていないということで、いろいろな安全性の確保のためのさまざまな努力の結果だと言っていました。
 フランス原子力庁では、今、顧問をしているジャック・ブシャーという人から説明を聞きました。このブシャー氏が言っていたのは(これは原子力発電ということについて国民が非常に信頼をしているということなのですが)、フランスのもともとドゴール時代にさかのぼるわけですが、国の自立ということを一つの国是として掲げていこうということが決定をされて、その中でも食糧の自給率とエネルギーの自給率を自国で賄えるようにということを最大の国是として出発をしている。その中で、エネルギー資源が非常にないわけですので、核燃料によって発電を行うということをやっていますが、そういった取り組みについて、国の方針を国民が受け入れをしているということが一つ中心としてある、ということです。
 私どもの方からは、核燃料の再処理の考え方、あるいは高速増殖炉、高速増殖炉については2009年に今のフェニックスという高速増殖炉の試験炉ですけども、これが閉炉をするということが決まっているということでして、MOX燃料が、実はここに書いてありませんけれども、トリカスタンのMOX燃料の製造量というものを今年あるいは来年ぐらいに、今、年間145トンあったのが195トンまで増量するという話がありました。一方で高速増殖炉というものが閉炉をするのに、どうしてMOX燃料というものを増やしていく必要性があるのかという話もしましたが、いずれにしても核燃料というものの再処理ということに力を入れている、その結果、いわゆるリサイクルですけれども、そういったこと等々からやるのだという話でした。
 それから、高レベル廃棄物の処理について、現在、国会において議論がされているということ、高経年化対策について、そろそろ40年を経過するような状況にフランスもなるわけですが、そうしたものについてどういうふうに考えているのかと。フランスの場合は大体10年単位で炉についての許可を与えている。使用についての許可というのがあるので、10年ごとにそうしたものの見直しをやっていくという考え方を言っていました。

(2) パリの牡丹祭りその他
 資料には今回の訪問団、訪問日程、先ほどのメロックス工場等々も入れたものが書いてあります。訪問日程にありますように、24日はアビニョンでしたが、26日にパリに入り、ジェトロ、CLAIR、国立自然史博物館(植物園)、それからフランスの上院視察、27日はバガテル公園、これはここにボタンの花壇がありますので、そういったものを視察し、その後平林さんという在仏の日本大使を訪問させていただきました。それから先ほどの原子力庁の訪問、パリ市庁舎を訪問しまして、コンタッソという副市長と1時間余り懇談をさせていただきました。夜は島根県人会との交流会を行い、28日はメーンの牡丹祭りを行いました。夜、大変長々と4時間くらいにわたって園芸ジャーナリスト協会と会談をしました。29日はデスティナシオンジャポンという、これは現地の日本向けの旅行会社で、経営者も日本人ですが、この会社を訪問し、5月1日に帰ってきました。
 一々は申し上げませんが、ジェトロでは、特に向こうの所長さんが言っておられましたのは、ボタンの販路拡大ということで、そのためには松江のボタンとしてブランドを確立して商標登録をきちっとやるべきではないかと。それについてフランスのワインの商標登録のやり方とか、そういったことについていろいろアドバイスを受けました。
 CLAIRではフランスの政治経済の状況、それから観光施策についての説明を受け、フランスは外国人の観光客は世界第1位ということですが、落とすお金というのが第3位ということで、その増額ということが課題となっているということが言われておりました。  フランスの国立自然史博物館は植物園です。大変古い植物園ですが、その中にボタン園を入れていただいていまして、ちょうど正門から入って園路を通っていくと自然にボタンが見られるような、そういう仕掛けをしていただいていまして、大変私どもも感動したところであります。
 フランスの上院の議会は、中を見させていただきました。
 バガテル公園は、ブローニュの森の中にあり、その中のボタン園等を中心にして視察をしました。
 それから、平林さんという在仏の日本大使を訪問させていただきました。たまたまもう平林さんは5月末で交代ということになり、大変慌ただしい中ではありましたが、時間をつくっていただいて、公邸の案内をしていただきました。
 パリ市庁舎の訪問は、先ほど言いましたコンタッソという副市長さん、この方が牡丹祭りにも出席をされたわけですけれども、公園関係あるいは環境関係の担当の副市長ということです。この方は副市長ではありますけれども市議会議員ということも兼ねておられまして、特にこの方の出身母体は緑の党という党の責任者です。今のパリの市長さんは社会党なのですが、長らくパリの市長というのは保守系がずっととってきたわけですが、社会党に今回かわったということの一番の功績というのが、その緑の党が社会党を選挙の際に応援をしたということが一番大きいということで、このコンタッソさんは、そういう意味ではパリ市の今の言ってみればキーマンということになっているようです。それで、今後ボタンを介したパリと松江とのいろんな交流ということをぜひやりたいということを前向きにコンタッソさんの方からおっしゃっていただきました。それに対して私の方からも、ボタンというものを介して技術交流を進めていきたいとお答えをさせていただきました。花の都パリと言われるところですので、特にパリの春というのはボタンで始まると、パリの春はボタンだという印象を与えるために、パリ市内の各所でボタンを植栽してもらうように私の方からも希望いたしたところであります。コンタッソさんの方からは、今のパリ市内のいろんな緑の管理というのは全部パリ市がやっているということなので、例えばボタンをフランス、特に例えばパリの方にたくさん輸入するというか、そういった場合には、パリ市を通じてやるというのが一つの大きな、何といいますか、やり方になるのじゃないかというサジェスチョンも受けたところであります。
 その日の夜、パリの島根県人会との交流会がありました。ここには商工会議所で募集しました経済交流団19名の方、くにびき農協の組合長以下、それから安来市長さん等々で、その翌日のパリ牡丹祭りの成功と、いろいろな情報交換等々をやらせていただいたところであります。
 牡丹祭りの関係は後ほどお話をさせていただきますけれども、その牡丹祭りがありました夜、園芸ジャーナリスト協会との会談をしました。7時半から4時間くらいにわたって会談をしまして、大変向こうの方は熱心にいろいろな質問等々をしたわけであります。先方の方からは、ぜひ来年、松江を訪れて直接ボタンの栽培状況を見たいと、それから園芸業者も連れていきたいという申し出がありましたので、快諾をしたところであります。
 最後に、29日にデスティナシオンジャポン社を訪問しました。この代表取締役が岩崎さんという、これは福岡の出身の方ですが、この方が今、今度代表取締役みずから松江の商品造成のために来日したいと、たしか5月15日と言っていましたからもうすぐだと思いますけども、そういう発言がありましたので、今後も連携を密に図っていきたいと応じたところであります。実際にそういうことで松江にお越しいただけるということですので、松江に向けての商品造成というものに手ごたえを感じたところであります。
 4月28日に行われましたパリの牡丹祭りの開催についてですが、これは3年ほど前にパリの島根県人会が10周年を記念して、県の方からパリ市に八束町のボタン100本が寄贈され、今回の会場になりましたパリの花公園にボタン園が開設をされたところであります。その後、八束町の方でもパリ市内の有名な公園にボタンのディスプレーガーデンというものを開設しています。現在のボタンが植わっている本数等々は資料に書いてあるような状況です。それで、そういう意味でパリ市がそのお礼の意味を込めまして、ボタンの開花時期に合わせて八束ボタン、それから松江市をパリ市民に紹介したいという申し出がありまして、それを受けて実現をしたということであります。
 パリの牡丹祭りは4月15日から5月8日、きのうまで行われたところであります。場所がパリ市の南東になると思いますが、ヴァンセンヌの森という、その中のパリ花公園というところです。その中にディスプレーガーデンというのがありまして、まだちょっと時期的にはボタンの開花には早い時期で、まだ数本しか咲いてないという状況でありました。それからパビリオンを2つ使いまして、いろいろな松江市の物産についての紹介、ボタンの生育方法等々の紹介をしました。それから屋外ステージでは伝統芸能の紹介ということで、石見神楽、安来節、江川太鼓を披露していただいて、当日から3日間、盛り上げていただきました。
 記念式典は、4月28日の2時から大変天気のいい中18パビリオンの中で行われまして、先ほどの副市長のコンタッソさん、大使の夫人、それから卜部、山田両公使に出席をしていただきました。
 来場者数は、最終的には2万5,000人程度の方が入られたということです。特にこの中で伝統芸能というものが大変人気がありました。パビリオンの中では、特にボタン工芸菓子が展示をされまして、これが非常に人気を集めていたということ。それから和紙の手まりであるとか八雲塗、和菓子というようなものが陳列をされていましたが、その陳列の仕方とかが非常にやはりフランス人の芸術性を感じさせるような展示の仕方がされていたということが印象的でありました。大変、パリ市役所の皆さん方の今回の記念式典にかける意気込みも感じさせていただき、そういうものを受けて、今後、ボタンを中心にした交流というのをなお一層活発にしていきたいと思っています。

2.大型連休の中での市内の主な施設の観光入り込み客
 資料の表のとおりです。主要11施設の昨年度同時期の入り込み客を比較してみましたが、平成18年度は18万6,408人、平成17年度は17万7,000人ですので、対前年比で5.3%の増です。1日当たりの平均でいきますと17%の増で、今回の連休中の入り込み客というのは、昨年に比べますと大きく増えたということです。
 施設ごとに見ますと、堀川めぐり、堀川遊覧船が10.8%の増です。特に5月4日には4,491人という大変高い数字を記録しています。それから松江城とか小泉八雲、武家屋敷についても前年に比べて増加をしています。特にレイクラインバスが44%、県立美術館に至りましては149%と、非常に大幅に増加をしています。
 こうした前年増加の主な原因ですが、例えば堀川めぐりが増加した要因は、認知度が高まったということ、それから利用に適した天候が続いたということが考えられると思います。昨年は4月29日でしたけれども、強風のために1日運航を取りやめたということもありましたが、今年はそういうことがなかったということです。
 それから、先ほど言いましたように松江城だとか小泉八雲記念館、武家屋敷というものが前年に比べて増加しておりますけれども、実は今、JRとのタイアップ事業で山陰デスティネーションキャンペーンというのを行っています。そこで新たないろいろな企画旅行商品、松江・境港ぐるりんパスであるとか犬夜叉松江探訪ツアー、こういったものを造成したようなことから個人観光客が大きく増加したと思っています。
 県立美術館が増加をした要因は、ちょうど連休期間中に日展が開催されたということと重なったということが大きな原因だろうと思っています。

○記者 連休の入り込みの関係なんですけど、前年比増加しているということなんですけれども、もし出しているなら、観光客がこの増加によってまちに落としていったお金というのはどのぐらいあるのかというのはまとめてらっしゃいますか。

○松浦市長 それはちょっとすぐには出てこないですね。

○記者 出ないですか。

○松浦市長 はい。ちょっと数字の訂正をさせていただきますが、レイクラインバスが44.1%と言いましたけれども、これは、20.3%です。訂正をさせていただきます。
 大体今までの経験から言うと、日帰り客で1人1万円ぐらいということです。あと宿泊客が大体それの5倍くらいと言っていますけど、そこらも正確な数字じゃありませんが。

○記者 フランスの原子力関連施設と六ヶ所原子燃料サイクル施設と何か違いというのはどういうふうに感じられたのか。

○松浦市長 違いというのは、私も専門家ではないからよくわかりませんけども、いずれにしてもフランスの今、技術、例えば再処理にしても、それからMOX燃料の製造にしても、多分世界一だと思います。そういう意味で、今、六ヶ所の方の再処理工場ですけれども、ああいったところに実はフランスからたくさんの技術者が派遣をされています。そういう意味での連携がとられていますので、多分技術的な中身というのはフランスと同じようなことだろうと、今、技術を学んでいるという段階だと思います。
 それから、メロックスで一番感じたのは、品質管理ということを非常に神経を使っているといいますか、それを最重点にやっているということを言っていました。例えば2段階の混合方法を独自に自分たちでやって、これが一番いいというふうな話をしていましたし、品質管理についての3段階に分けての品質管理のやり方だとか、特にイギリスではいろいろな品質についても問題があったわけですが、あの場合は手作業でいろいろそういった品質のチェックというのをやっていたわけで、極めて手作業になりますと単純作業ということになって、手抜きをするわけではないですが、どうしても人間がやることで、そういったチェックに甘さが出てくるということがあるわけですけれども、その点はこのメロックスの場合はすべてほとんど機械化されているという、もちろん最終的に視覚に訴えて色を見たり形を見たり、そういう作業というのはやっていますけれども、その全体のほとんどが機械化されていますので、品質管理という点については万全にやられているなという印象を受けました。
 それから、一番印象的だったのは、フランスの場合は原子力発電、あるいはプルサーマルに対して特に反対ということがないという話を聞かされました。これはほとんど原子力の施策というのが国を挙げてやっておられるというところがあるわけです。先ほど言いましたように、ドゴール時代からのそうした非常に国の自立というか、そういうふうに向けての食糧だとかエネルギーの自給という、大きな目標を掲げて、その中に原子力行政というものを位置づけしている。そういうしっかりした方針というものが国民の中に受け入れられているということが、そういう反対がない、あるいは原子力行政というものに対しての信頼感というのが強い理由ではないのかなと思いました。

○記者 フランスで、プルサーマルに関しての再処理場、メロックスから発電施設、一通り見られて、市長自身の印象としてプルサーマルについて安全だと感じたかどうかというところと、それからもう一つ、今おっしゃった、フランスでは特に反対もなく受け入れられているということですけれども、かえって日本では一部反対があったりということで、フランスと日本を比べた場合に、日本では逆に何かが足りないというふうに感じられてるかどうか。足りないのであれば、どういう点が足りないのかというところを。

○松浦市長 なかなか難しい話なのですけども、安全性の問題については、これは極めて専門的な話ですので、前から私も言っていますように、これは最終的には国の方できちっとチェックをしてもらわなければいけないと思います。その前にやはり市民の皆さん方に対してプルサーマルというのはどういうものなのだということを十分理解をしていただくという努力が我々としてはやっていく必要があるのではないかなと思っています。
 それで、なかなか反対といいますか、慎重論というのが根強いわけですけれども、どうしてなのかというのは、それは唯一の被爆国だということもあるでしょうし、いわゆるプルトニウムという大変、すぐに原爆に、いわゆる武器として利用されやすいというふうなものの管理の問題だとか、そういう心配というのがあると思いますけれども、先ほど言ったように、国としてのきちっとした方針みたいなものがフランスの場合は立てられているというところは非常に大きな違いではないのかなと思いました。
 これは余談ですけれども、フランスではフェニックス計画というのがあって、これは高速増殖炉というものを今試験段階ですけど、それを間もなく実用化をしていくという計画が立てられていたわけですが、それが廃炉という形に方針が変更されまして、2009年までに廃炉のための手続を今やっているということがあります。ところが一方で、MOX燃料というのの増産というものについての許可申請が出ていて、これについてはほぼ、多分今年中には許可されるのではないかという見通しが出ていたわけですが、そういったことを原子力庁のブシャーさんの方にお伺いしたのです。
 片方でMOX燃料を使うところの高速増殖炉というものが閉炉されながら、今度たくさんのMOX燃料というのをつくり出していくということについてどういうふうに考えているのかという話をしましたら、これはもちろん彼自身の個人的な意見ということなのですけども、閉炉を決定したことは、これはミスだったということを二、三回繰り返していました(それだけ強い自信を持っているということだと思いますが)。じゃあ、その高速増殖炉というのについての今後はどうなのかという話をしましたら、フランスではやはり2040年くらいをめどに増殖炉というものを再開していく。再開って言ったのか、商業化すると言ったのか、そこはちょっと忘れましたけれども、いずれにしてもとにかく最終的には高速増殖炉をやらなきゃいけないのだという強い信念を持っているようでした。
 それではその間、MOX燃料というのがどんどんできるわけだけれども、それはどうするのだという話をしましたら、それは当然、MOX燃料というのは非常に安全なので、これをリサイクルという意味でもほかの原子炉に対しても適用していくということと、それからもっと徹底して彼は言っていましたけれども、MOX燃料を使った、使用済みのMOX燃料をまた再処理して、さらに何回も使っていくという中で高速増殖炉の実用化というのを待っていくんだと、そういう極めて明確な方針を、これは国の全体の方針なのか、それは彼自身の個人的な見解なのかというのは、ちょっとそこのとこははっきりしませんでしたけれども、そういう非常に、ある意味では首尾一貫している、自信を持った対応の仕方がされているなというところが、もう少し日本政府についても今後、明確に、今いろいろとシミュレーションというのはやられているようですけれども、そういったことをもっともっと明確に打ち出してもらいたいなと思っています。

○記者 牡丹祭りについて、今回の初開催を踏まえて、どのように総括されるのか。また今後の展望について伺います。

○松浦市長 牡丹祭り、今回は非常に成功したと思います。コンタッソさんの方からは、これはリップサービスだったかどうかわかりませんけども、今後もこういった交流をどんどん続けていきたいと。その中に牡丹祭りというものが入っているのかどうか、それはよくわかりませんけども、コンタッソさんという人は緑の党の責任者ということもあって、余り経済的な交流だとか、そういったことよりも文化交流、あるいはこうした園芸とか緑、こういったものを通じた交流というのが非常に好ましいんではないかということをおっしゃっていました。やはりボタンというのはフランス人にとってみると、なぜ魅力的なのかというと、3つ園芸協会の人は上げておりましたけれども、非常に女性的だということが一つと、それから存在感、非常に、特に八束町のボタンというのは大きいのですよね、中国産のボタンに比べても大きいということで、存在感があるということ、それからその結果、非常に生命力というものを感じるんだと、こういう3つの理由でフランス人がボタンを非常に愛好すると、愛する理由というのはそういうことだとおっしゃっていました。
 ただ、まだまだシャクヤクが、まだ大部分ということで、特にフランス人の中にはシャクヤクとボタンの区別もつかないような状況もあるので、もっとボタンの魅力というものをこれからフランス人にも知ってもらう必要があるんだろうと思います。そういう意味で、ボタンのフランスへの輸出というか、そういった方策というのをこれから探っていかなければいけない。そういう意味では今度JAの組合長さんも一緒に行かれまして、一緒にこの園芸協会等々との会合にも出たわけですけれども、非常に意欲的でありました。もちろんそういったものを輸出するについては技術的な問題だとか、いろんな困難な問題はあると思いますけれども、我々もそういうことについてはJAの取り組みを最大限支援していきたいと思っています。
 それから、コンタッソさんがおっしゃっていたのは、いきなり民間と民間とでの取引ということもあれなのだけれども、パリ市だけで大変ないわゆる緑の管理をやっているということがあって、それはパリ市が購入をして、そして栽培をしていると、こういうことがあるので、例えばパリ市を通じてボタンを受け入れるとか、そういう方策もあるのではないかということもサジェスチョンを受けましたので、そういう方途、それがひいてはパリ市とのボタン交流ということにつながっていくんだろうと思っています。

○記者 トリカスタン原子力発電所を視察されたわけですが、島根原発と比較して安全性の確保という点で、何か異なる点などありましたでしょうか。

○松浦市長 ちょうど、現地の視察はできなかったのですよ、時間がなくて。説明を聞くのに随分時間を費やしたもんだから、工場の中というか、原発の内部を見ることができなかったのです。

○(事務局) そもそも型が違っていました。鹿島は沸騰水型ですが、加圧水型を4基使ってやっていました。大きな違いはないと思うのですが、中身の説明をいろいろ聞きましたけれども、それは加圧水型についての内容だったので、単純に沸騰水型のものとの比較はできませんでした。MOX燃料の運び込みとか、あるいはMOX燃料に変えたがための炉心の管理であるとか、あるいは被曝のおそれがあるものをどうして防ぐかというようなことの研修はきちっとできていまして、鹿島の原子炉も時々中に入って見せていただくのですが、同じようにきちんと管理をされていると感じました。

○記者 パリの牡丹祭りについて、パリでの八束町のボタンの評価はどうだったのでしょうか。

○松浦市長 一つは、パリでも接ぎ木というか挿し木というか、接ぎ木ですかね、これの栽培というのがあるらしいんですよね。その接ぎ木でつくった苗というものも売っているらしいですけれども、例えばそれが島錦ですよとかいって名前で売っているらしいですが、八束産のボタンと一番大きく違う点は、一つは八束産のボタンというのは、買ったら翌年には必ず開花をするということ。それに対してパリで売っているような、そういった苗木は最低3年かかると言っていました。それはどうしてなのかというのはよくわかりませんけれども、やはり接ぎ木の技術とかが影響しているんだろうと思います。
 もう一つは、花の大きさというのが違うと言っていました。八束産のボタンというのは非常に大きな花をつける。それに対して、同じ島錦だといっても非常に小ぶり。そういう点が違うと言っていましたので、それは逆に言うと、八束町のボタンというものがもっともっとパリで受け入れられていく、フランスで受け入れられていく余地が非常に高いということだろうと思います。
 それから、これは園芸協会の中で言っていたのは、例えばフランス人というのはバラというのが非常に好きだと。このバラというのがなぜ好きなのかというと、年に何回もこれが咲く。何回でも楽しめるというところに、人気がある理由だと言っていましたけれども、同じように、例えばボタンも年に何回も咲くボタンというのはないのかと、こういう質問があって、そうしたら寒牡丹という品種がある。これは私もあんまり詳しくは知りませんが、年に2回、これは咲くのだという話をしましたら大変興味を示していまして、それをもっとPRをすれば、フランスの人たちは、もうこれは殺到すると言っていました。それだけいろんな意味で八束町のボタンというものに対しての期待感というのは大きいものがあるなというのはひしひしと感じたところであります。

○記者 24日のメロックス工場視察と、それから発電所の視察、この時間を教えていただけますか。それと、工場と発電所の距離はどのぐらい離れているんでしょうか。

○松浦市長 随分離れています。

○(事務局) 4月24日、メロックス工場は朝の9時から13時50分。トリカスタンの原子力発電所が14時50分から17時30分です。距離的には10キロぐらい離れていたと思います。

○記者 10キロぐらい。

○松浦市長 車で1時間近く。だから結構離れているのですよね。
 
○(事務局) 車で40分ぐらい離れていましたので40キロよりもうちょっとあると思います。

○記者 市長はこのプルサーマルに関して、島根2号機でも可能であるとお感じになられましたか。

○松浦市長 微妙な質問ですけども、可能性はもちろんあるわけですよね。可能だからこそ、それは今、そういうことで事前了解願というのが出てきているということだと思いますし、国策としてプルサーマル計画というのが実施されようとしているということです。問題は、だからそうした2号機に対して適用していくということが安全性という点についてどうなのかという問題と、それからプルサーマルというのは今まで日本では歴史がありませんから、そうしたことについての市民の皆さん方の理解、そうしたものがどの程度得られるか、そういったところが一番課題だろうと思って、今、いろいろ地元の説明会なり、そういったことをやっているところです。

○記者 フランス原子力庁では、いわゆる国と地元の関係というか、地域振興みたいなところで交付金制度がどうなっているとか、そんなことは聞かれましたか。

○(事務局) 全額聞いたわけではないのですが、種類として所得税と言っていました。地元経済の企業として固定資産税。それから原発をやると、どうしても川で、あちらは川、運河でやっていますから水利税ですね。それから物品税などなど、そういったことで地域経済に貢献をしているというようなことを言っていました。トリカスタンでは50億円ぐらい。

○記者 年間。

○(事務局) 年間ですね。

○松浦市長 あと、盛んに強調していたのは、地元との触れ合いというか、いろんな地元のイベントへ積極的に参加をしていくとか、あるいは地元の子供たちといいますか、そういった人たちを招待したりして理解をしてもらうとか、そういう努力を常日ごろやっているということを言っていました。