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国際交差点vol.8

一風変わったクリスマスの思い出

国際交流員 アールティ・ダース

ケララ州のクリスマスの風景の写真ケララ州のクリスマスの風景 年の終わりを告げる師走になりました。クリスマスやお正月の準備で世界中が慌ただしくなるころです。日本でお正月を祝うように、インドでは家族全員で集い、クリスマスを祝います。インドはクリスマスのイメージが強くないと思いますが、キリスト教はインドで3番目に信者が多く、人口の2.3%を占めています。そして私の地元であるケララ州では18%がキリスト教信者です。
ケララ州でのキリスト教の歴史の始まりは西暦52年にさかのぼると言われています。というわけでクリスマス前から長いお休みとなり、逆にお正月は2日ほどの短いものになります。ちなみに南インドは冬がないためホワイト・クリスマスという概念はないです。
12月に入れば商店街は星形のランタンで飾られ、クリスマス向けの商品でお店の棚がいっぱいになります。中でも特に覚えているのは、定番のプラム・ケーキです。近所のキリスト教の人が、ヒンズー教の信者である私たちの家にもケーキをプレゼントとして持って来てくれたことが、一番印象的でした。私の家族も小さなクリスマスツリーを置いていました。そして教会の神父や子どもたちが近所の家を回り、クリスマスキャロルを歌いながらチョコレートやあめをくれた覚えもあります。
クリスマスイブに教会で礼拝に参加し、クリスマスキャロルを歌う習慣は他国同様ですが、キリスト教信者に限らず、他宗教の人も参加するというのがインドの特徴だと思います。それだけでなくクリスマス料理の作り方もインドの伝統料理の作り方にのっとったものが多く、特に豚肉料理の「ヴィンダルー」は定番です。そしてバナナの葉っぱに乗せてご飯を食べるケララ州の習慣がクリスマス料理にも用いられています。
これらはケララ州、そしてインドのクリスマスのほんの一部でしかありません。
私はクリスマスの時期になるとチャールズ・ディケンズの中編小説「クリスマス・キャロル」を読みたくなります。皆さんも良いクリスマスとお正月を迎えられますように。

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