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市報松江 2009.5
 
歴史資料館だより
第1回
〜開館に向けたみどころ情報〜
 歴史資料館では、現在、施設の建設工事を進めています。現場の状況と、施設の特徴などについて隔月で紹介していきます。
建物の特徴
 館を建設する殿町は、松江城に隣接した元家老屋敷があった所です。松江市景観条例で伝統美観保存区域に指定されており、周辺のまちなみ景観を十分に考慮し、武家屋敷風の建物にいたします。近世の歴史・文化の薫りを守り、さらには創出することも館の大切な使命であり、建物にはできるだけ地域の伝統的意匠を取り入れます。
 外壁は武家屋敷に多く見られ、松江城の櫓や塀でもご存知の「漆喰(しっくい)塗り」と「下見板張り」です。漆喰部分が少なく、板張り部分が多いのがこの地域の特色です。
 屋根は瓦葺きとし、瓦の数は約六万枚にも及びます。
 そこで今回、館で使用する瓦の特徴について、ご紹介します。
建設現場より
photo 1月30日に、約150名の関係者の参加のもと、工事の安全祈願祭及び起工式が執り行われました。
4月に杭打ち工事を終え、現在は建物の基礎工事を行っています。(4月の様子) photo


資料館の瓦について
 江戸時代に松江で使われていた瓦には、二つの大きな特徴があります。
 その一つは「左桟(ひだりざん)」であることです。「左桟」は屋根の頂上部である棟から見下ろして、左側が盛り上がっています。現代の一般的な瓦は右側が盛り上がった「右桟(みぎざん)」です。
(上)右桟 釉薬瓦
(下)左桟 いぶし瓦  もう一つの特徴は、瓦を焼く過程で釉薬(ゆうやく)を使わずに、燻煙(くんえん)により表面を炭素膜で被う「いぶし瓦」である点です。最近の多くの瓦は、素地に釉薬を施して焼かれる「釉薬瓦」です。
 右の写真は軒下から見上げた際の瓦の比較です。資料館の瓦は「左桟いぶし瓦」を使用します。

 
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