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市報松江 2006.01
 タウンレポート

レポーターコラム
八百万(やおよろず)の神集うお忌(いみ)祭(まつ)りとぜんざい発祥の地
タウンレポーター 中村安都子さん
 出雲地方では、旧暦の10月を神在月かみありづきと呼び全国各地から八百万の神々がお集まりになるという事は皆さんご存知かと思いますが、資料や神職の方に聞いたところによると、毎年旧暦10月11日から26日まで出雲大社(出雲市大社町)・佐太神社(松江市鹿島町)・万九千まんくせん神社(斐川町)など現在9つの神社でそれぞれ神迎え(神在祭じんざいさい通称=おいみさん)が執行され、神送り(神等去出祭からさでさい)があり神議がされているそうです。
 斐川町の万九千神社の神送りでは、宮司が梅の小枝で社殿の扉を叩き「お立ち」と三度唱え出発をお知らせする神事があります。この後直会なおらいをして斐川町神立地区という名前の通り、神様が諸国の神社へお立ちになられるということです。行事の後に慰労会をすることを、“なおらい”とも言われますが、このことからそう云われているということで、神様の直会なおらいと今皆さんの行う“なおらい”と同じなのでしょうか?
 私の住む鹿島町の佐陀宮内にある佐太神社では、古来より神等去出からさでの日にお供えされた小豆と雑煮餅を作り再び神前に供えていました。それを「神在餅(じんざいもち)」と云いこれが転化して「ぜんざい」になったと言われています。このことは江戸時代の松江藩の書物「雲陽誌うんようし」や「祇園ぎおん物語」などその他いくつかの古文献に記述があることから「佐太神社はぜんざい発祥の地である」ともいわれています。 神在祭の様子
神在餅はわずか2時間で完売します お祭りの中日の11月23日には、このことを多くの人たちに知ってもらい伝えていきたいと三年前から有志で「ぜんざい」の販売を行っています。例年用意する約300食余りがわずか2時間で完売するほど盛況です。
 ところで、この小豆雑煮を鹿島町内ではお正月の元旦から食べる家が多くあります。皆さんのお宅は何のお雑煮だったでしょうか?何故かわかりませんが、無意識のうちに生活の一部に神様がかかわっていることは沢山あります。地元の神社の事・神話など折に触れ、家族や友達で語ってみると面白い発見があるかもしれませんね。
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