市報松江 2020.10

シリーズ「松江の匠」
市は長年にわたり地域産業の発展に貢献した技能者を表彰しています。
令和2年度 松江市手作り産業優良技能者表彰
石原 新次 有限会社石原左官工芸(東出雲町)(功労賞受賞)
推薦団体 松江左官同業組合
この4月で左官の道に進んで50周年を迎えた石原さん。左官業を営む4歳年上のお兄さんの影響で進んだ道でした。他の仕事が魅力的に思えて、左官業を辞めようと毛布を片手に家を飛び出したのも遠い昔の話。振り返れば、大きな病気を患うことなく「匠」の道を着実に究めてきました。
左官の技術とは「人に教えてもらって身に付くものではない」と石原さんは言います。施工を行う季節や天候による水分の蒸発具合に対応しなければなりません。他の職人の技術を見て、自分でやってみて、失敗して、同じ失敗を繰り返してはいけないと試行錯誤して…その繰り返しの中で研ぎ澄まされてきた技術を持つ石原さんだからこその言葉です。
「この50年間で材料も変わりました。昔は固まるのに時間を要する泥や石灰、?などの素材を組み合わせていましたが、現在の主流は新建材です。工期短縮は可能になりましたが、水と空気との科学反応によって固まるのには変わりありません。夏は早く固まり、冬は時間を要する。便利にはなりましたが、それと同時に忙しなくもなりました。」
匠としてのこだわりは「水平・垂直」。「“線”がこの仕事の重要ポイント。スカッとしたもんを作りたい。これは人の施工を見ても分かる」と言う石原さん。
「現場の暑さ、寒さもこの年齢になるとより応えるし、肩や腰が痛くなることもあるけど、この仕事の良さは携わったものが長く残ること。『自分が施工した』という自負心が喜びや、やりがいにもつながります」。体が続く限り、石原さんの挑戦は続きます。
東泉寺(東出雲町)の写真 【問い合わせ】まつえ産業支援センター 電話:60-7101
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