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市報松江 2009.7
 
歴史資料館だより 第2回
〜松江に残る最古の茶室を復元〜
 かつて松江藩筆頭家老の大橋家に伝来し、明治期以降は八雲本陣の木幡家が大切に保存してこられた四百年余の歴史をもつ茶室を歴史資料館に復元します。
 千利休や福島正則が関わったとも伝えられるこの茶室の由来をご紹介しますので、歴史のロマンに思いを馳せてみてください。

「伝利休茶室」の諸説
 宍道町の木幡家(八雲本陣)に残る「座敷・茶室上棟文書」によると、この茶室は利休が所持しており、それを門人の堀尾但馬(堀尾吉晴の従兄弟)に譲り、後に大橋茂右衛門に渡ったと記されています。
 また、福島正則が利休の指導のもとに建て、それを当時、正則の家臣であった茂右衛門が頂戴したとの伝えもあります。

「清正の穴」の伝説
 正則が席開きに加藤清正を招いたところ、清正の三尺に余る大刀が刀掛けに収まらず、やむなく壁に穴をあけたという逸話が今に残ります。
 伝利休の由来とあわせ、夢を駆り立てる言い伝えをもった茶室です。

建設現場より
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現在、基礎工事を行っています。
(6月初めの様子)
百年のときを経て復元
 明治5年に大橋家から木幡家に移築され、その後、明治35年に解体されましたが、部材は今日まで保存されておりました。これらの部材と、明治元年に作られた立体図「起こし絵図」を、昨年、木幡家ご当主から歴史資料館での活用のためにご寄贈いただきました。
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起こし絵図
 三畳台目の茶室で、台形の板張り縁からにじり口が設けられ、窓が多くて「八ツ窓の茶室」と呼ばれるなど、独特な姿です。
 綿密な調査のもとに復元いたしますので、ぜひ皆様にこの茶室で一服し、茶の湯文化に触れていただければと思います。
 
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