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市報松江 2011.7
松江の皆さん こんにちは
1965年生まれ。島根県立松江南高等学校、筑波大学第2学群比較文化学類卒業。流通系企業勤務を経て、ライター・編集者に。食や暮らし、旅などをテーマに、雑誌の記事や書籍の編集にたずさわっている。
 松江を離れて四半世紀以上。今や、生活の基盤も友人関係の多くも東京にあるといってよいのですが、心の深い部分は今も松江につながっている気がしています。
 私が子ども時代を過ごしたのは大庭山代。『出雲風土記』にも登場する神名樋野かんなびぬ・茶臼山を背に育ちました。古代の条里が残る田んぼ道を歩き、用水路で土器のかけらを探し、夏休みの研究と称して古墳をのぞきこみ…。スサノオノミコトのオロチ退治も、イザナギノミコトの黄泉の国行きも、何度となく聞いて慣れ親しんだ話。古事記や風土記の世界が何の違和感もなく身の回りにあり、神話さえ身近なものでした。
 大庭に限らず松江には、古代からつながる文化がある。東京はもちろん京都さえかなわない大昔から続く、大きな川の流れのようなものを感じます。それこそがラフカディオ・ハーンに「神々のしんじつ在す国」と言わしめたものではないでしょうか。そして、その大きな流れは私の中にもあるように思えます。
 ただ、そのことに気がついたのは、他の土地で暮らしはじめてから。住んでいたころは当たり前に感じていたのですが、実は外から見ると特別なことだったんですね。
 今まで何度か雑誌の取材で松江入りしたことがあるのですが、同行したカメラマンや編集者も、口々にこんなことを言っていました。「はじめてなのに懐かしい」「昔から変わらない空気が流れてる感じ」「神さまがいてもおかしくない」…。彼らも、松江という土地に、古きよき日本の原点を感じてくれたに違いありません。
 悠久の時間をまとう神々の首都にして日本の心のふるさと。松江は私の誇りであり、心が帰っていく場所です。
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