市報松江 2016.12

コラム神国の首都Vol.85

 「やったー でんぐり返しができた」「(自分で)靴が履けるようになったよ」「ちゃんと服がたためるよ」…。そんな、こんな時に子どもが大好きな人に一番多く使う言葉が「ねぇ みて!!」だそうです。松江バージョンの出雲弁では「ねぇ みちょって!!」でしょうか。心当たりおおありですよね。

 この「ねぇ みちょって!!」をそのままタイトルにしたフリーペーパーがあるのをご存知でしょうか。松江市内の全幼保園児、全児童に手渡していますので、子育て真っただ中の親ごさんなら一度は手に取ってご覧になったと思います。

「ねぇ みちょって!!」誕生

 あるとき、育児に奮闘中のパパの訪問を受けました。「松江市の子育て環境は良いが、肝心の市民が知っていない。情報が断片的」など耳の痛い話の後、素晴らしい提案がありました。「子育てに特化したフリーペーパーをわれわれ子育て世代と一緒につくりませんか」。これこそ望むところで、話はとんとん拍子に進み、行政はお金と情報は提供するが口は出さない、むしろ子育て世代と一緒に知恵を絞り、汗を流す新しいスタイルのフリーペーパー作りがスタートしました。こうして昨年夏、彼らの熱い思いと母子手帳ケースに入るサイズなど子育て世代ならではのアイデアがいっぱい詰まった創刊号は誕生したのです。

驚きの高いクオリティー

 市職員を除くスタッフは8人。夏休み前と冬休み前の年2回発行で、現在は第4号の発刊に向けての取材、執筆に余念がありません。そのたびに数回の編集会議を持つのですが、スタッフのクオリティーの高さにはただただ驚くばかり。全員が企画案を持ち寄り、ワイワイガヤガヤ、時に激しく議論して構成を決め、取材、写真から広告集め、デザイン、校正まで全工程をやり遂げてしまうのですから。

 さらにすごいのが、立ち止らずに進化し続けていること。「ねぇ みちょって!!」で政策提言を続け、認可外保育施設への助成や「ひとり親家庭総合相談コーナー」設置に一役買い、ホームページで市内の保育所が一覧で分かるようにしたのも彼らなんです。

広がる活動にご注目!

 さらにフェイスブックページを立ち上げ、10月23日の「きまち川まつり」では里山マルシェに「ねぇ みちょって!!カフェ」まで店開きしたのです。カフェではおそろいのベレー帽姿で対応する一方で、お客に「10年後の松江にほしいもの」の意見を求めました。ここでの市民の声を彼らは必ず次の展開に生かすに違いありません。

 そうそう、彼らの活躍ぶりは来春放映予定の松江市のテレビ広報番組にも取り上げられることが決まりました。フリーペーパーから始まり、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)、野外、そしてテレビへとどんどん輪を広げていく8人から目が離せそうにありません。フリーペーパー「ねぇ みちょって!!」と彼らの行動をよーく「みちょって!!」ネー。 (瑛)

シリーズ「松江の匠」 【問い合わせ】まつえ産業支援センター TEL60-7101
市は長年にわたり地域産業の発展に貢献された技能者の方々を表彰しています。
平成27年度 松江市手作り産業優良技能者表彰 ナンバー7 西村 保則
出雲そば きがる(石橋町)(功労賞受賞)
推薦団体:松江そば組合
西村さんは、昭和5年におじいさんが創業した「きがるそば」の3代目店主。
21歳から、出雲そばを松江の食文化としてどう継承していくかを考え、日々そば作りに励んでいます。
「昔はダシが辛かったけど今は違う。出雲そばの伝統を伝えながら、時代にあったそばを提供するには日々勉強です」。
ダシには地元の素材をできるだけ使い、そばもソバの実の収穫時期や産地によって製粉時に微調整するなど、
いしいそばの提供には妥協しません。今後も、旧態依然とせず常に時代の先を見据え、後世に継承されるおいしいそば作りを目指します。
ナンバー8 吉岡 正道イダネ畳店(比津町)(功労賞受賞)
推薦団体:島根県畳事業協同組合
イダネ畳店に入社した昭和38年当時、技術の習得は「もっぱら先輩の姿を見て勉強した」と吉岡さん。
畳作りも機械化が進み、また時代とともに畳の材料が変化する中でも、
常に興味とこだわりを持ちながら、先輩たちから受け継いだ技能を活かして日々畳作りにまい進しています。
畳職人として半世紀を過ぎた今でも、「職人は一生が修業」と新しい技術の習得には努力を惜しみません。
また機械化で手仕事が少なくなった時代だからこそ後世に技術を残したいと、
畳作りの技能と姿勢を若手の職人へ惜しみなく伝えています。
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