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就職してまだ間もないころ、「宇宙からみた日本の農業」という本の島根(出雲)に関する執筆を頼まれ、苦戦したことがあります。今ではごく普通にインターネットで見ることができる衛星写真ですが、当時としては最新の技術で作成された衛星画像に、農業に関する解説をつけるというものでした。高校まで過ごした地元とはいえ、部活や勉強に明け暮れる毎日で、地域の農業についてはほとんど知らなかったため、実家に頼んで資料を集め、おっかなびっくり書き上げたのを覚えています。地形や気候などの風土、歴史に基づいて現在の農業や他の産業が営まれているということ・・・そのときの気づきは、ウン十年たった今でも、農業と環境の仕事をする上で大事にしていることのひとつです。

今は仕事と家のことに追われる日々ですが、何とか楽しくやっていけるのは、高校で生物の先生から教わった“生物のおもしろさ”をことあるごとに感じられているからかもしれません。また、簡単にやめてしまわないこと、それをやり続ける体力とか気力とかいったものは、中学、高校の部活で身についたのかなと思っています。

子どものころの体験はヒトに大きく影響すると言われますが、食習慣や味覚もその一つです。島根町の実家では、昔から食卓の中心は野菜や海藻、魚介類でした。私自身は大人になり好んで食べることが多いのですが、関東で生まれ育った息子が、好きな食べ物は“あら汁”と言ったときは、よしよしと思いました。近所のスーパーにおいてある魚の種類は多くはありませんが、たまにタイの頭やブリのあらを見つけると買って調理します。遠く離れてはいますが、島根の地元の味をなるべく家庭で伝えていければと思っています。

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大浦典子(旧姓:湯畑)
大浦 典子(おおうら のりこ) 島根町生まれ。大芦小、島根中、松江東高、広島大を経て1991年から農林水産省。茨城県つくば市にある国立研究開発法人・農研機構 農業環境変動研究センターに勤務。さいたま市在住。
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