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建物外観の写真

松江城天守が国宝に指定されて3年、昨年の不昧公200年祭も相まって、お城周辺の城下町とともに大きなにぎわいを見せていますが、松江市にはお城周辺以外にも歴史的に貴重なまち並みや建物が残っています。

しかし、その歴史的なまち並みをつくる町家や近代建築物などさまざまな歴史的建造物が、近年人口減少や居住形態の変化に伴い空き家になったり、老朽化で取り壊されるといった事例が見受けられます。特に中心市街地ではかなりのスピードで建物解体が進んでいるところもあり、この先アスファルトの駐車場のまちになってしまうのではないかと危機感を感じています。

大切な地域資源を守るため、松江市では貴重な歴史的建造物を保全継承し、まちづくりに生かしていくため、『松江市登録歴史的建造物』の登録が行われています。登録となった建造物は保全のための支援を松江市から受けることができます。

私が所属している県建築士会は、松江市からの委託を受け、登録へ向けての建造物調査・報告などを行っています。旧城下町エリア、美保関エリア、宍道町エリアの調査を行い、現在8件が登録され、保全活用が進められています。

建物内で窓辺にたたずむ人の写真

個々にさまざまな事情があり、ただ残せば良いというわけではありませんが、生かせる建物、運良く残りそうな建物の存続の手助けをしたいと思い、士会として活動を続けています。個人的に、松江で生まれ育って、子育て、起業を経て思うのは、松江は地域やそこに住む人に愛着を持って暮らしている人が多いということです。そして、少し手を伸ばせば、おいしい食べ物やきれいな景色、魅力的な人に出会えるまち。地域を大切に生き生きと暮らす人とそこに寄り添う人たち、その生活の受け皿となるようなまちの面影を、少しでも次の世代に継げることができるよう努めたいと思います。地道な活動ですが、まちづくりの一助になればと思っています。

タウンレポーターコラム まちの面影を残す [浜乃木]永瀬 美貴さん
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